派遣社員(はけんしゃいん/Temporary Staff)とは?外国人材が日本で派遣社員になるメリット・デメリット・在留資格は?~おしえて!NINJA Q&A~

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おしえて!NINJA Q&A は、就活・転職活動をするうえでの疑問はもちろん、在留資格や日本の職場における疑問をズバリ!解決するコーナーです。日本で働く外国人の皆さんからよくある相談を紹介していますので、あなたの悩みも解決するかもしれませんよ。

1.派遣社員(はけんしゃいん/Temporary Staff)とは?

 

派遣社員(はけんしゃいん/Temporary Staff)とは、企業から派遣会社を通じて他の企業に一時的に派遣される労働者のことを指します。具体的には、派遣会社と雇用契約を結んで派遣先企業で業務を行う形態です。

・雇用形態:派遣社員は、派遣会社と雇用契約を結びます。
・業務内容:具体的な業務内容は、派遣会社から派遣される派遣先企業によって異なりますが、一般的には補助的な業務やプロジェクト業務などを担当します。
・雇用条件:派遣会社の雇用条件(給料・福利厚生など)に基づいて支給されます。仕事をする期間は、3カ月ごとの契約更新で長期的に仕事をする場合や、特定のプロジェクトの期間だけ仕事をするというケースがあります。仕事を続けたくても続けられないことがあります。
・在留資格(ビザ):雇用主は派遣会社になりますので、在留資格(ビザ)の手続きは派遣会社になります。

2.派遣社員に向いている人は?派遣社員のメリットは?

①なかなか就職や転職が決まらない人(仕事がみつかりやすく経験が積みやすい、正社員採用へのステップアップ)

就職や転職でなかなか仕事が決まらない方は、何かしらのスキルや経験が不足している可能性があります。派遣社員は正社員の採用よりも採用基準が低めに設定されていることが多いため、採用されやすい傾向があります。まずはビジネスに必要なスキルをみにつけたり日本での仕事経験を積みたい方には向いています。

また、企業と直接契約をする「アルバイト・パート」では在留資格(ビザ)の手続きはしてもらえない会社が多いですが、派遣会社であれば在留資格の手続きをしてくれる会社が増えています。

したがって、「まずは就労できる在留資格を得たい」「ビジネススキルや仕事経験をみにつけたい」という方にとって、派遣社員の選択は良い選択の1つだと言えます。

派遣先で高く評価されると正社員としてのオファーをもらうこともありますし、派遣社員として仕事の経験を積み、その経験をもって別の会社に正社員として転職を成功させている方も多くいます。

②子育てや介護、一時帰国など長い間フルタイムで働けない人(働く時間や期間が調整しやすい)

子育てや介護、一時帰国など、働く時間や働く期間を柔軟に調整したい人にとって、派遣社員は選択肢の一つとなります。特定のプロジェクトや一時的な業務に集中して働くことができるため、都合の良いスケジュールに合わせて働くことが可能です。また、派遣会社がエージェントとして、勤務時間や期間などの交渉を代行してくれることがあります。

③様々な業界や職種で経験を積みたいと考えている人(色々な会社でお試し勤務ができる)

派遣社員の多くは、3カ月ごとに雇用契約を更新しながら仕事を続ける方が大半です。仕事をやってみて「合わない」と感じた場合は、契約を更新せず3カ月の契約更新満了で退職ができます。したがって、興味がある業界や職種、会社が自分に合うかどうかを確かめたい、という方には向いています。

ただし、色々な会社や職種を経験したいからといって、会社や職種を3カ月ごとに変えてしまうと日本の場合は「転職回数が多い」と、マイナス評価をされ、次の仕事がみつかりにくくなりますので、計画的に慎重に仕事をえらびましょう。

3.派遣社員に向いていない人は?派遣社員のデメリットとは?

①長く安定して働きたい人(期間が決まっているので長く働くことができない)

派遣社員として仕事をする人の多くは、3カ月ごとの契約更新を続けて長期的に仕事をする場合や、1年ごとなど特定のプロジェクトの期間だけ仕事をするというケースが大半です。したがって、プロジェクトが終わった場合、仕事を続けたくても続けることができません・また、不況や業績不振で人員を整理しなくてはならない状況になった際には、アルバイト・派遣社員・契約社員など契約期間が決まっている人から順番に契約満了で雇止めをし人員を整理していきます。したがって、長く安定して働きたいという方にとっては不安定な雇用形態になりますのでオススメできません。

②スキルや経験を積んで給料をあげていきたい、昇格したい(仕事の範囲や給料・昇格に制限がある)

派遣社員の仕事の多くは、補助的な仕事やプロジェクト業務が中心です。派遣社員を受け入れる企業側の視点でいうと、「決まった範囲の仕事と決まった範囲内の予算(給料)内で派遣社員さんにに事をしてもらう」となります。「まずは仕事経験をつむ」「一定の収入があれば仕事は何でも良い」という方にとっては有効ですが、「どんどん仕事の幅を広げていきたい」「責任ある仕事を任されたい」「給料をあげたい」「昇格したい・役職につきたい」という方には、可能性が低いので向きません。

現在、派遣社員で、キャリアアップを考えている方は、まずは正社員になることを検討しましょう。

③ボーナス(賞与)・退職金制度や福利厚生などを充実させたい(福利厚生に制限・生涯年収に差がある)

日本で正社員でずっと働いた場合と派遣社員でずっと働いた場合、生涯年収(一生のうちに稼ぐ金額)差が出ます。派遣社員やアルバイト・契約社員など、契約期間が決まっている雇用形態で仕事をする雇用形態のことを「非正規雇用(ひせいきこよう/Non-Regular Employment)と言いますが、正社員で働いた場合と比べて、派遣社員で働く場合は、一生涯で約4300万円ほど収入が少ないと言われています。(厚生労働省 令和2年賃金構造基本統計調査 結果の概況より)これは、②で解説したように、派遣社員としての給料は一定以上あがらない仕組みだったり、ボーナス(賞与)がなかったり、退職金制度がなかったりするためです。

また、派遣社員は派遣会社が雇用主となるため、派遣会社の福利厚生が適用されます。したがって、勤務先の派遣先企業が設けている特別な休暇制度(例:お誕生日休暇やリフレッシュ休暇など)や、お得な生活サービスなどの利用権利が正社員しか使えなかったすることもあります。したがって、より豊かで安定した生活を希望する場合は、派遣社員から正社員へのステップアップをお勧めします。

4.派遣社員は、在留資格(ビザ)は変更・更新できるの?永住申請はできるの?

派遣社員の雇用主は、派遣会社になりますので、在留資格(ビザ)の変更・更新は派遣会社が手続きをします。ごくまれに身分系の在留資格の方しか対応しておらず在留資格の手続きはしない・手続きに慣れていない派遣会社もありますので、派遣会社を選ぶ際には「外国人材の派遣の実績がある」「入管取次を専門にしている行政書士と契約しているかどうか」を確認しましょう。外国人材の派遣実績があり、在留資格の手続きに慣れている派遣会社であれば問題なく手続きをしてもらえます。

ただし、すでに退職が決まっていたり、派遣先でのトラブル等で仕事の継続が難しそうな場合は、在留資格の更新をしてもらえないこともありますので、在留期限と更新時期を見極めて、仕事の期間や退職時期を決めましょう。また、派遣社員でも、契約更新を継続しており長期的に仕事をしている場合は永住申請はできます。

5.派遣社員としての仕事探し・会社選びのポイント・キャリアアップ術

①自分の希望にあう求人サイト・人材エージェントを選ぶ

求人サイトや人材エージェントは「新卒・未経験者向け」「社会人・転職者向け」「派遣で仕事をしたい人向け」「専門職向け」「女性向け」「外国人材向け」など、それぞれの希望や特徴に分けられています。派遣社員として仕事を探したい場合は、派遣社員の求人を扱っている求人サイトや人材エージェントを探して登録・応募・相談をしてみましょう。NINJAでは、外国人材を歓迎している派遣社員の求人が多くあります。

人材エージェントのイメージ画像

▼「NINJA」外国人材を歓迎している派遣社員でのお仕事一覧▼
https://nextinjapan.com/jobs?employment_status%5B%5D=3

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②派遣先は、将来につながる仕事・会社を選ぶ

これまでにもご紹介したように、「いずれ長期的で安定した仕事につきたい」「給料もあげて役職にもつきたい」と考えている場合は、将来につながる仕事・会社を選びましょう。

仕事・会社選びのポイントは下記です。

・在留資格が取れる仕事かどうか、「技術人文知識・国際業務」「教育」その他、就労系の在留資格に該当する仕事かどうかを選びましょう。
・派遣先の会社は、派遣社員から正社員に採用になった実績があるかどうか、もしくは正社員になれる可能性があるかどうかを確認しましょう
・派遣先の会社は、外国人材が働いているか、活躍しているかどうか、多様性を尊重する風土があるかどうかを確認しましょう。

③派遣社員から正社員へ、キャリアアップにつなげる方法

日本において、キャリアアップ・給料を上げたい・日本で永住したいと考えている場合は「正社員を目指す」ことが何よりも大事です。派遣会社の担当には「正社員になりたい」「正社員につながる派遣先があれば紹介してほしい」ということはしっかり伝えておきましょう。また、派遣先の上司や先輩にも「チャンスがあれば正社員になりたい」ということはPRしておきましょう。

また、語学スキルの向上や転職につながるような資格取得に挑戦するなど、勉強を続け力を蓄えていきましょう。

そして、求人サイトや人材エージェントに登録をし、正社員の仕事に応募をしたり、正社員になれる可能性が高い求人を紹介してもらうなど、情報収集・アクションをしていきましょう。

▼「NINJA」正社員でのお仕事一覧▼
https://nextinjapan.com/jobs?employment_status%5B%5D=0

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