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インタビュー
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2020.02.14 update

パイロット ヤニクさんの写真

外国人が日本社会で仕事をするミッションとは? 日本の「働き方改革」を推進するのは外国人の役目

カナダの国旗

パイロット ヤニク さん

カナダ出身 │ 37歳 │ 男性 │ 在日9年目

前職 翻訳会社(営業・翻訳コーディネーター)

内定企業 介護事業運営企業(海外事業開発)

好きな日本語 「滑稽(こっけい)」「誤謬(ごびゅう)」

大手介護施設運営企業の海外事業開発の役職者として活躍しているパイロット ヤニクさん、英語教師からビジネスをつくる側にキャリアチェンジをした背景と、仕事をするうえで心掛けていること、日本社会で成功する秘訣を伺いました。


【経歴】
2003年(カナダ)モントリーオール大学 入学
     (日本)ワーキングホリデー
     (日本)名古屋外国語大学 交換留学
2010年(カナダ)モントリーオール大学 卒業
2010年(カナダ)ホテルのバーテンダー
2011年(日本)英語教師
2012年(日本)Assistant Language Teacher
2016年(日本)翻訳会社 営業・コーディネーター
2017年(日本)介護事業運営 海外事業開発

外国人が日本社会で仕事をするミッションとは? 日本の「働き方改革」を推進するのは外国人の役目

ワーキングホリデーと留学で来日されていますが、きっかけを教えてください。

日本との接点は、叔母さんが「生け花」をやっており、その生け花の先生の友人が、たまたま私が進学したモントリーオール大学で剣道を教えている、ということで紹介され剣道を習いはじめたのが日本との縁のはじまりでした。

大学では考古学を専攻していました。しかし、考古学は思った以上に科学的なアプローチが多く、文化的なアプローチで考古学を勉強したかった私にとっては「ちょっと違うな」と思い、大学を休学して、旅にでることにしました。旅先はインドです。本当は、インドからさらに足をのばして、中国、韓国、日本にも行きたかったのですが、予算と時間の関係で行くことができませんでした。

カナダに帰国してから、ワーキングホリデーを申請し日本に行くことにしました。ワーキングホリデーでは様々な仕事を体験しました。一番はじめは、長野県の八ヶ岳のペンションで働きました。そのペンションはお客様が少なかったので、ほとんどは木樵(きこり)の仕事をしていました。森林の中で、倒した木の枝を切ったり、自然の中で過ごしました。その後、群馬県の万座という温泉地へ移住し、旅館でアルバイトをしながら毎日温泉に入り、最後は東京で英会話の先生の仕事をしました。

日本ではじめて仕事をしてカルチャーショックだったのが、業務のミスを他の従業員がいる前で叱る事です。カナダだと、業務のミスは個別によんで注意をします。あとは、仕事観ですね。お客様へのおもてなしの心や、誰かが誰かの仕事を必ずカバーをしているというチームワークです。

ワーキングホリデーからカナダに帰国後、大学に戻りました。日本にもっと住みたかったので、日本留学ができる様に、考古学から専攻を変え、名古屋外国語大学に交換留学生として再来日しました。ワーキングホリデーで日本語の会話はできるようになっていたのですが、実際は、文法などの日本語をちゃんと勉強したことはありませんでした。したがって、名古屋外国語大学の日本語レベルのクラス分けテストで、上級の問題は正解しているのに、初級の問題を間違えているという不思議なテスト結果になっていたそうで、先生に「お前の日本語力はどうなっているんだ?」と問い詰められました。結局、上級クラスに入れてもらい日本語の勉強をスタートさせました。

来日後、英語教師からビジネスにキャリアチェンジをした経緯を教えてください。

カナダの大学を卒業してから、カナダのホテルでバーテンダーとして働いていましたが、もう一度日本に行きたいと思い、日本での英語教師の求人を探しSkype面接を受け、採用され来日しました。

来日後に配属されたのが、埼玉県の保育園です。担当は、4歳~5歳ぐらいの年中さん向けの英語教室です。教室では、英語のみでコミュニケーションをとる環境を整え、イマージョンプログラムを行いました。歌、ダンス、体育系の遊びや工作など、一年間の教育プログラムを考え、実行しました。また、保護者の方々へお子様の学習状況や日常の様子を報告することなども実施しました。この仕事は、子供たちの成長と英語力の上達をみることができ、とても楽しくやりがいがありました。ただ、「子供達のため」という大義名分で、長時間残業が常態化しており、メリハリがないところが残念でした。

保育園での英語教師の仕事は1年契約でしたので、群馬県 高崎市の高校での英語教師の求人に応募することにしました。面接対策は、オリジナルでフラッシュカードをつくって行きプレゼンをしました。また、仏頂面のおじさん面接官たちに少しでも笑ってもらえるように、冗談を入れたりと工夫しました。無事、おじさん面接官たちは笑ってくれ採用になりました。

高校では、280人の生徒に英語を教えることがミッションで、語学だけではなく多様な海外文化を紹介しながら英語を教えました。カリキュラムを1から考えて教材を作り、授業内容を他の英語教師にも実行してもらいました。その高校は、ちょうど「学校教育を変えていく」という改革意欲が強い新任の校長先生でしたので、英語教師としての仕事以外に、学校運営に関わる通訳・翻訳も担当しました。また、文部科学省の「Super Global High School」に指定されるため、ホームページのEnglishページを作成や、インターナショナルクラブを立ち上げ、顧問として部活動も行いました。

英語教師としての仕事は楽しかったのですが、もっとステップアップをしたいと思っていたので、教育者からビジネスにキャリアチェンジすべく、転職をめざす時期の3年前から準備をはじめました。ビジネスにキャリアチェンジするには何が必要かを調査し実行しました。

1つめは「日本語能力試験N1を取得すること」です。日本語の会話は問題なく出来ていましたので、主に文法を中心に勉強をしていました。あとは、日本語の新聞やインターネットをみて読解力をつけました。漢字は特別に何か対策をしたことはありませんが、日常生活で「読めない」「わからない」という漢字があったらその場で辞書で調べ、理解をすることを心がけました。「わからないをそのままにしない」がコツで、それは現在も同様です。ちなみに、小説などの本を読むときは別です。読書のときは、漢字がわからなくても次にすすみ、全体の意味を捉えるようにしています。

2つめは「仕事の経験」です。これは1日にして成らず、ですので英語教師としての実績をもって転職活動ができるように日々、積極的に仕事に取り組みました。

3つめは「ボランティア活動」です。日本では、転職活動でボランティア活動が評価されることは、ほとんどありませんが、母国では評価されますし、ボランティア活動というのは、自己中心的な考えではなく、他人のこと・社会のことを考えて行動できる人だ、という証明にもなります。ボランティアは、高崎祭りの運営サポート、国際交流イベント団体の立ち上げ・運営、高崎市を訪れる外国人観光客へのサポートとして通訳・翻訳などです。こういったボランティア活動は、仕事経験の1つとしてもPRできます。

英語教師として4年勤務したあと、東京の翻訳会社に転職をしました。はじめは、翻訳コーディネーターとして勤務していたのですが、3ヵ月目ぐらいで営業担当が退職したこともあり、営業も任されることになりました。取引先を訪問し、単価や納期の設定などの見積書作成、納品、フォローまですべて担当しました。顧客の翻訳・作成・DTPのご依頼は多様であるため、打合せや電話でニーズを詳しくお伺いし、満足いただける様な品質を提供できるよう心がけました。納品後も、しっかりフォローすべく、定期的に挨拶訪問をし、フィードバックを求めながらサービスの改善を図りました。とにかく仕事量が多く、残業は無限・・という職場環境でしたが、先輩の日本人社員が、顧客とのコミュニケーション方法、仕事の進め方、日本式のビジネスマナーなどをしっかり教えてくれたので、日本式ビジネスマナーの基礎を身につけることができた、と思っています。

現在は、介護施設を運営している企業で海外の事業開発を担当しています。

パイロット ヤニクさんのインタビュー写真1

役職者として活躍されていますが、仕事をするうえで心掛けていることはありますか?

「外国人としての役割とは何か」を考えており、外国人だからこそできる貢献をするようにしています。「日本人が苦手なことをする」とも言えます。具体的には、ダイナミックにスピーディーに仕事をすすめる、自分で考えて主体的に行動をする、という事でしょうか。

日本企業では「ホウレンソウ(報告・連絡・相談)」という習慣があって、仕事の進捗を、都度上司に「報告・連絡・相談」をします。あれはあれで良いと思いますが、1つ1つのスピードが遅くなりますし、結局は上司の指示どおりにやることになり、自分で何も決めていません。それだと、仕事としては面白くないと感じます。だから、ほどほどに「ホウレンソウ」をしながらも、積極的にスピーディーに仕事を進めるようにしています。それでも、私の今の上司は中国人で積極性とスピード感はさらに上をいっているので「お前は、日本人みたいだな」とよく言われます(笑)

あと、必要な「根回し」はやります。事業開発の仕事は、様々な部署の協力を得ないと仕事が進みませんので、関係部署のキーマンにはあらかじめ話をつけておき、仕事を進めやすいようにします。

そして、何よりも大事なことは「相手の立場を考えて行動する」という事ですね。これは、日本だろうがカナダだろうが国は関係なく、社会の原理原則だと思います。「相手の立場を考えて行動する」ことができれば、どんな国にいっても、どんな会社にいっても、成功できる秘訣ではないでしょうか。

これから日本企業で就職・転職する人へのメッセージをお願いします。

外国人が日本社会で仕事をするミッションは3つだと思います。

1つめは「相手の立場を考えて行動すること」です。これは、最も大事なことだと思います。外国人として日本企業にいると、まだまだマイノリティーなので、特別扱いをされることもあります。「自分は特別だ」と勘違いすることもあり、ついチームの一員であることを忘れがちになります。外国人であっても日本社会・日本企業のチームの一員として、相手の立場を考えて行動する、チームワークをすることが大事だと思います。

2つめは「外国人ならではの考え方やスキルで日本社会に貢献をする」という事です。日本企業が外国人に求めていることは、語学力はもちろんですが、「日本人にはない視点や発想力」です。これは、求人情報に書かれていませんが、求められていることの1つです。自分ならではの考え方やスキルで会社に貢献することを考えると良いと思います。

3つめは「不要な残業をしないこと」です。私が見る限り、残業の90%は無駄です。もちろん、必要な残業はやるべきですしチームワークは大事です。しかし、無駄な残業はすべきではありません。上から目線で申し訳ありませんが、日本人は残業に関しては、いつまでたっても学んでくれないので、「残業はしなくても仕事で成果は出せる」ということを外国人がやってみせるしかありません。日本の「働き方改革」を推進するのは、外国人の役目だと思います。

パイロット ヤニクさんのインタビュー写真2

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