「おら」の自己紹介で大爆笑!事務職10年から営業職へ、勇気で掴んだキャリアチェンジ。

朱 昇泫(ジュ スンヒョン)

朱 昇泫(ジュ スンヒョン) 韓国出身 │ 36歳 │ 男性 │ 在日10年目

前職 WEB広告 営業アシスタント
内定企業 WEBサービス企業 クライアントサポート(営業)
好きな日本語 おら(自分の一人称)

ワーキングホリデーでの来日から10年、事務職としてキャリアを積んできた、朱昇泫さんが、ずっと胸に秘めていたのは「営業職」への憧れでした。勇気を出して一歩を踏み出し、不慣れな業界や専門用語に翻弄されながらも、見事キャリアチェンジを果たしたその秘訣と、挑戦の裏側にある温かなエピソードを伺いました。

故郷・韓国の天安から日本への情熱

韓国のソウル近郊にある天安(チョナン)という街で育ちました 。中学生の頃から「住む場所が違うだけで言葉も文化も違うなんて面白い!」と外国語に惹かれ、放課後の日本語教室で日本語を学び始めました 。その時は、まだひらがなやカタカナぐらいでしたが、もっと専門的に学びたくて大学でも日本語日本文化学科を専攻しました。大学に入ると突然学習レベルが上がった為、ひたすら単語や文法を頭に叩き込む日々を送っていました 。特に、私の学校ではビジネスで使用する専門用語を学んだり、ビジネスメールなどの書き方などをやっていましたので、慣れないビジネスシーンでの言葉の勉強が一番難しかったです。

 

高円寺のたこ焼き屋のおじさんからもらった宝物

大学時代の冬休み、ワーキングホリデーで日本にいた姉を訪ねて初めて日本に来ました 。姉とディズニーランドに行ったり横浜に行ったりしましたが、その2ヶ月間の滞在中、何より夢中になったのが「たこ焼き」でした 。香ばしくて甘いソースが大好きです。
高円寺の駅前にあったたこ焼き屋さんに、毎日のように通い詰めるうちに、店主のおじさんともすっかり仲良くなりました 。帰国の前日、「明日、韓国に帰ります」と伝えたとき、おじさんが「これ、持っていきな」とたこ焼きの形をしたキーホルダーをプレゼントしてくれたんです 。あの時のソースの香りと温かい交流は、今でも大切な宝物です 。その後、日本で就職したいと思い、ワーキングホリデー制度を利用し再来日しました。

 

「おら」という自己紹介と、仕事での爆笑エピソード

私が一番好きな日本語は、自分の事を指す言葉「おら」です 。アニメのクレヨンしんちゃんが好きで、しんちゃんは自分のことを「おら」と言うので、この言葉を知りました。「僕」「私」「俺」と色々な一人称がありますが、「私の名前は~」「僕の名前は~」「おらの名前は~」と、鏡の前で自己紹介の練習をしたとき、「おらの名前は~」と自己紹介した時に、この言葉が一番自分にしっくりきました 。実際に、友人に自己紹介をしたら爆笑されましたので、掴みは大成功でした。

でも、日本のビジネス現場では少し注意が必要でした。かつてEC運用の事務職として働いていましたが、倉庫の引越し作業で現場がバタバタして全員がピリピリしていたことがありました 。そんな中、別の方から指示を仰がれたおらは、つい「おら、これやりますね!」と言ってしまいました 。緊迫していた空気が一瞬で凍り、その直後、全員が爆笑 。結果的に職場が和やかになり、「おら」という言葉が私の個性を象徴するものになりました 。

実は、今でもプライベートな会話の中で、自分の意見を伝える際には、あえて自分のことを「おら」と呼んでおり、そうすることで、飾らず、より自分らしい考えや意見を素直に表現できるようになり、その都度、自分自身へのちょっとした決意表明のような役割を果たしていると感じています。だからこそ、この言葉を大切にしています。

 

社会の裏側を支える誇り

日本で就職をしてからは、EC運用など主にWebサービスに関わる業務をいくつか経験しました。

その中でも、私のキャリアの中で最も長く、約6年間従事したのが、グローバル向けWebサービスの運用・サポート業務です。ユーザーが安心してサービスを利用できるよう、サービス上の表示・運用状況を確認し、問題があれば適切な対応を行う役割を担っていました。業務には緊張感を伴う場面もありましたが、常に「サービスの健全な運営を支える」という責任感を持って取り組んできました。

目立つ仕事ではありませんでしたが、Webサービスが安定して運用されるよう裏方として関わってきた経験は、利用する人によっては快適さにつながり、また、直接ではなくとも、間接的に誰かの役に立つことができたのではないかと感じています。
その点で、個人的には一定のやりがいを感じられた経験でした。

 

事務職から営業職に挑戦、決意のキャリアチェンジ

これまではEC運用やWebサービスの運用など、どちらかといえば裏方で支える事務の仕事が中心でしたが、もともと「人に会うこと」や「人を助けること」が大好きだった為、どうしても営業職に挑戦したいと思うようになりました。

そのため、Web広告(アフィリエイト・リスティング広告)を扱うIT企業へ転職しました 。そこでは営業アシスタントとして、韓国の媒体社とのやり取りや案件管理、広告の掲載サポートに携わりました 。しかし、残念ながらプロジェクトの終了で早期離職となってしまいました 。

その後、求人メディアを運営する会社のクライアントサポート(営業職)として転職をしました。馴染みのない人材業界の仕組みや専門用語を覚えることに必死で、毎日が余裕のない日々でした。焦っていた時に、上司がくれた言葉が「シンプル・イズ・ベスト」でした 。「あれこれ一度にマスターしようとせず、階段を一段ずつ登ればいい」と 。それからは、目のまえの仕事に集中し1つ1つをしっかりこなせるように心がけています。

現在は、求人原稿のブラッシュアップやスカウトメールの配信サポート、PV数の分析などを通じて、求人企業様の採用を支援しています 。お問い合わせに対して「朱さんの説明でよく理解できました。ありがとうございます」と言っていただけることが、今の仕事の喜びでありやりがいです 。

 

 就活・転職活動中の外国人の方へ

日本での就職活動は、在留資格の問題や言葉の壁があり、どうしても「安全な道」を選びがちです。
私自身も、これまでそうしてきた一人だと思います。しかし、やはり大切なのはチャレンジだと感じています。

本当にやりたい仕事や、ワクワクできるキャリアのために、一度コンフォートゾーン(安心できる場所)を飛び出してみてください 。私の経歴は、華やかさはなく、目標にされるようなキャリアではありませんが、現在携わっている営業職へのキャリアチェンジは、単に海外で働くためだけではなく、自分自身の人生において、もう一度成長したいと強く思うようになった大きな原動力となりました。

今はその原動力を胸に、これからも自分らしさを強みにしながら、お客様から100%信頼されるサポーターを目指して、一段ずつ階段を登っていきたいと思います。

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