【たたき(tataki)】~学校では教えてくれないビジネス日本語講座~
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NINJA事務局より
日本企業に晴れて入社し、活躍している外国人の方も多いと思いますが、日本のビジネスマン同士の会話、理解できてますか? きっと「はじめて聞いた!」「学校で習ったことがない」「辞書にも載ってない」という言葉が飛び交っているはず。【学校では教えてくれないビジネス日本語講座】は日本人のビジネスマンたち使う摩訶不思議な日本語を、外国人の皆さんにもわかりやすいようにご紹介していく講座です。
今回、ご紹介する「学校では教えてくれない日本語講座」は「たたき台(tatakidai)」または「たたき(tataki)」です。日本の職場で「たたき台」「たたき」という言葉、聞いた事はありますか?
早速、どんなシーンで使われるのかをみていきましょう。
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◆「たたき台/たたき」が使われるシーンとは?
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<シーン1>
上司に、
「来週のミーティングまでにこの企画のたたき台を作っておいて」と言われた。
<シーン2>
先輩がとなりに座っている同僚に、
「よし、一先ずこのたたき台をもとに話を進めることにしよう」と言っていた。
<シーン3>
上司が電話で
「たたきでいいから、その資料を作ってみて」と言った。
「たたき台」または「たたき」とは、どんな意味なのでしょうか。
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◆「たたき台/たたき」の意味とは?
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「たたき台」または「たたき」とは、「批判・検討などを加えて、よりよい案を得るための原案」という意味です(デジタル大辞泉)。簡単に言えば、例えば企画書、提案書、契約書などの取り敢えずの「草案」または「ドラフト」のことです。その草案をもとに様々な議論が行われ、最終的に正式な企画書などができ合わるわけです。
本来、「たたき台」とは、鍛冶屋にある熱い金属をのせる台のことです。それに載せられた金属がたたかれるうちに徐々に形になっていくことにたとえ、これから様々な議論を重ねて完成していくための「仮の案」を「たたき台」というようになったのです。また、「たたき」は「たたき台」を略した言い方です。
英語では、”draft” または “tentative plan” となります。
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◆「たたき台/たたき」の類語は?言い換えるとどうなる?
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類語、他の言い方をすると、下記のようになります。
・素案
・草案
・ドラフト
など
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◆「たたき台/たたき」を使ってはいけない時は?
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特にありません。
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◆「たたき台/たたき」のまとめ
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「たたき台/たたき」という意味と使い方、使ってはいけないシーンを
紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
・「たたき台/たたき」は、企画書などの「素案」「ドラフト」を指して使う
・「たたき台/たたき」は「批判・検討などを加えて、よりよい案を得るための原案」(デジタル大辞泉)を表す意味
・「たたき台/たたき」を言い換えると「素案」「草案」「ドラフト」など
・「たたき台/たたき」を使ってはいけない時: 特になし
「たたき台/たたき」が自然に言えると、日本人はビックリ!
ぜひ、意味を知ってマスターしましょう♪
では!
ライター:Marina IVANOVA (日本語教師)