【リスケする(risuke suru)】~学校では教えてくれないビジネス日本語講座~
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NINJA事務局より
日本企業に晴れて入社し、活躍している外国人の方も多いと思いますが、日本のビジネスマン同士の会話、理解できてますか? きっと「はじめて聞いた!」「学校で習ったことがない」「辞書にも載ってない」という言葉が飛び交っているはず。【学校では教えてくれないビジネス日本語講座】は日本人のビジネスマンたち使う摩訶不思議な日本語を、外国人の皆さんにもわかりやすいようにご紹介していく講座です。
今回、ご紹介する「学校では教えてくれない日本語講座」は「リスケする(risuke suru)」です。日本の職場で「リスケ」や「リスケする」という言葉、聞いた事はありますか?
早速、どんなシーンで使われるのかをみていきましょう。
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◆「リスケする」が使われるシーンとは?
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<シーン1>
朝上司に、「午後一はお客さんが来ることになったから、チームミーティング、リスケしといて」と言われた。
<シーン2>
営業の先輩が電話で、「例の打ち合わせ、リスケしてもらったから」と言っていた。
<シーン3>
となりに座っている上司が「うーん、リスケが難しいか」と、パソコンを見ながら独り言を言っていた。
では、「リスケする」とは、どんな意味なのでしょうか。
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◆「リスケする」の意味とは?
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「リスケする」とは、英語の“to reschedule”を略した和製略語で、ビジネスシーンでは「予定などをあらためる」「スケジュールを変更する」といった意味です。
「リスケ」や「リスケ」するというふうに、名詞や動詞として使えます。
日本では、もともと「リスケする」は金融業界の専門用語で、「借入条件の変更」「返済可能な計画に変更」といった意味で使われます。このように、金融業界と一般ビジネスシーンとでは、「リスケする」の意味合いはやや異なります。
予定を前通しにするという意味でも使われますが、日本のビジネスシーンにおいてはどちらかというと「予定を先延ばしにする」という意味で使われることが多いかもしれません。
「リスケ」とは和製英語ですから、英語には “rische” という言葉は存在しないので、ご注意ください。
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◆「リスケする」の類語は?言い換えるとどうなる?
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類語、他の言い方をすると、下記のようになります。
・予定/日程/計画/スケジュールを変更する
・予定/日程/計画/スケジュールを調整する
・スケジュールを組みなおす
など
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◆「リスケする」を使ってはいけない時は?
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注意点として、この言葉は社内で同僚や後輩に対して使っても特に問題ないですが、上司やお客様に対して使うにはあまりふさわしくない言葉です。
上司やお客様には「予定の変更は可能でしょうか?」「予定が変更になりました」と伝えましょう。
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◆「リスケする」のまとめ
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「リスケする」という意味と使い方、使ってはいけないシーンを
紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
・「リスケする」は、「予定を変更する」と言いたい時に使う
・「リスケする」 は【スケジュールを変更する】【予定をあらためる】といった意味
・「リスケする」を言い換えると「予定を変更する」「スケジュールを組みなおす」「日程を調整する」など
・「リスケする」はフォーマルなシーンや上司や目上の方の前での使用はNG
「リスケする」が自然に言えると、日本人はビックリ!
ぜひ、意味を知ってマスターしましょう♪
では!
ライター:Marina IVANOVA (日本語教師)