日本式「電話のマナー」をマスターしよう!~「できる!」と思わせる日本式ビジネスマナー講座~
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NINJA事務局より
日本では、相手に直接、ネガティブな事を言わない文化ですので、ビジネスマナーを間違えていても、はっきりと指摘をしてくれる人はいません。
ビジネスマナー「できる!」と思わせる日本式ビジネスマナーは、はっきりとは教えてもらえない、日本特有のビジネスマナーやルールを解説するコーナーです。日本式ビジネスマナーを身につけて今日から「できる!」と思わせるビジネスパーソンになりましょう!
直接会って話すよりも、電話のほうが緊張するという声をよく聞きます。でも実は電話は使う表現が決まっていることが多く、パターンを覚えればそれほど難しくありません。それ以上に、電話でのマナーで気を付けなければいけないことが多いかもしれません。今日は電話のマナーと言葉の両方を見ていきます。基本をしっかり押さえて、実際に使って覚えていきましょう。明日から電話に出るのが楽しくなるかも(?)しれません。
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◆日本式、電話での適切な態度やマナーは?
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【電話の基本】
・会社における電話は、いわば「会社の窓口」と言ってもいいです。自分の態度や言葉遣いがそのまま会社の印象として相手に伝わるのだということをいつも意識していなければなりません。
【相手への配慮のある行動・態度をとる】
1.呼び出し音が鳴ったらすぐに受話器を取る
電話が鳴った時、誰かがとってくれると思って待ってしまうということがありませんか。基本は「鳴ったらすぐとる」ですが、遅くとも3コール以内には取りましょう。もし3コール以上鳴ってしまった場合は「お待たせしました」とひとこと言いましょう。
2.見えない相手にもさわやかに、礼儀正しく
話している人の表情や態度は、顔が見えなくても相手に伝わるものです。会って話す時以上
に、声のトーンを上げ、笑顔ではきはきと話しましょう。この時メールをチェックしながらとか、書類を見ながらとか、何かを「しながら」話すということがないようにしましょう。
3.保留で待たせない
「少々お待ちください」と言って保留にした後に、何かを調べたり、人を探しに行ったりして1分、2分・・・と相手を待たせてしまうことがありませんか。これは待つ側になってみると2倍も3倍も長く感じられる時間です。待たせる時間は1分以内が目安です。すぐに対応できないときは、「申し訳ございませんが、確認してもう一度こちらからかけ直してもよろしいでしょうか」と言って、いったん電話を終了させましょう。
4. 復唱する
電話に限らず「確認」はミスを減らすために非常に大切な行動です。電話では特に「聞き間違い」が多く起こります。相手が言ったことを繰り返して確認する「復唱」を常に心がけましょう。こうすることで相手にも安心感を与えることができます。復唱のためには、常に「メモ」を取ることを習慣づけておきましょう。
5.相手が電話を切ったのを確認してから自分も切る
用件が終わったからと言ってすぐに電話を切るのは失礼になります。受話器の口を押さえながら、相手が電話を切ったのを確認してから自分も切るようにしましょう。
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◆日本式、電話での適切な言葉遣いとは?
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1.基本は敬語を使う
対面での打ち合わせなどとは違い、電話はお客様、取引先、他部署の人など、どのような立場の人からかかってくるか予想ができません。それに対応するために、電話では基本的には敬語を使います。ただし、敬語と言っても電話の時は決まった表現を使うことが多いので、まずはそれを覚えていきましょう。(この記事の最後に紹介します)
2.社外の人と話しているとき、自社の社員に敬称をつけない(たとえ目上の人でも)
社外の相手から「山田部長はいらっしゃいますか」と聞かれたとき、どちらの答えが正しいでしょうか?
①「山田部長はただいま会議中です」
②「山田はただいま会議中です」
答えは②です。自社の人について話す時は名前に敬称(〇〇さん、〇〇部長など)はつけません。これは自分より立場が上の人に対しても同じです。初めは言いにくいかもしれませんね。社外の人と話すときは相手が上、自社の全員が下の立場になると覚えておきましょう。
3.電話でのあいさつは「いつもお世話になっております」
これはメールなどでも使われる、取引先やお客様への定番のあいさつですね。電話では、自分が面識がない人でも、「いつもお世話になっております」と言います。これは自分の会社が取引の関係があるからです。自分が会社の一員として話していると考えてこの言葉を言いましょう。ちなみに、これを言われたときの答えは「こちらこそお世話になっております」です。
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◆日本式電話のマナー、伝言はメモでしっかり伝える
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1.「電話の時はメモ」という習慣
電話を受けた時、担当者に伝え忘れがないように、常にメモをとる習慣を身に着けておきましょう。これは電話を受ける人の大事な仕事です。書いたメモは、担当者が見つけやすいところに置いておき、担当者が戻ってきたときに「電話がありましたよ」と一声かけるといいでしょう。
2.内容を整理して書く
他の人へ渡す伝言メモは、内容が整理されていて、「一目でわかる」ことが大事です。メモに書く内容は以下の点です。この順番で書いておけば間違いがありません。
・誰あての電話か (〇〇様 と書きます)
・どこからの電話か(相手の会社名、部署名、氏名、連絡先など)
・どのような用件か(伝言内容など)
・いつ電話があったのか(日付と時間を書きます)
・誰が電話を受けたか(〇〇受 と書きます)
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◆日本式、電話で使われる表現を覚えましょう(担当者不在時の電話対応)
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次に電話会話のモデル文を見て、表現を確認してみましょう。
状況:他社の人から、同じ部署の松本課長あてに電話がかかってきたが、今外出している。
【モデル文】
A: はい、NINJA株式会社でございます。
B: グローバルKの田中でございます。
A: いつもお世話になっております。
B: 恐れ入りますが、課長の松本様はいらっしゃいますか?
A: 申し訳ございません、松本はただいま外出中でございます。
15時には戻る予定になっておりますが。
B: では、ご伝言をお願いできますか?
A: はい、かしこまりました。
B: 明日の打ち合わせの時間を、13:00から13:30に変更していただきたいとお伝えいただけますでしょうか。
A: 承知いたしました。復唱いたします。
明日の打ち合わせの時間を13:00から13:30に変更されたい、
ということでよろしいでしょうか。
B: はい、そうです。
A: では、松本が戻りましたら申し伝えます。私グエンが承りました。
B: では、よろしくお願いいたします。失礼いたします。
A: 失礼いたします。
以上です。それではここから、電話を受ける側の表現を確認していきます。
【表現】
1.電話に出る時
・(会社名)でございます
*この時、部署名や自分の名前を名乗ることもありますが、
これは会社のルールに合わせましょう。
2.電話でのあいさつ
・いつもお世話になっております
3.相手の不在を伝える表現
・ただいま席を外しておりますが…
・ただいま~中でございますが…(外出中、会議中、来客中…)
・~に出ておりますが…(電話に、食事に…)
4.復唱する時
・復唱いたします
・繰り返します
5.伝言を確認する時
・~ということでよろしいでしょうか
6.自分の名前を名乗る
・私(わたくし)、~が承りました
・私(わたくし)、~と申します
*電話を切る前に名乗ることが多いです。
7.電話を切るとき
・失礼いたします
8.その他
・何か伝言がございましたらお伝えいたしますが。(自分から伝言を聞く時)
・念のためお電話番号をいただけますでしょうか。(相手の電話番号を聞く時)
・申し訳ございません。もう一度おっしゃっていただけますか。(聞き直す時)
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◆日本式電話のマナーのまとめ
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ここまで、電話のマナーや不在時対応のモデル文を見てきました。もう一度復習してみましょう。
◆電話の時の態度やマナー
・電話が鳴ったらすぐにとる
・見えない相手にも笑顔で
・保留で待たせない
・伝言内容を復唱する
・相手が切ったのを確認してから切る
◆電話の言葉遣い
・基本は敬語を使う(決まった言葉が多い)
・自社の社員に敬称をつけない
・あいさつは「いつもお世話になっております」
◆伝言はメモでしっかり伝える
・メモを取ることを習慣づける
・内容を整理して書く
◆電話で使われる表現
・(会社名)でございます
・いつもお世話になっております
・ただいま席を外しておりますが…
・復唱いたします
・~ということでよろしいでしょうか
・私(わたくし)、~が承りました
・失礼いたします
いかがでしたでしょうか。基本を押さえれば電話は恐くありません。間違いを恐れずにどんどん挑戦してみましょう。
Tanaka Kumi (外国人向けキャリアカウンセラー・日本語学習支援 Language Plus One 代表)