日本企業に晴れて入社し、活躍している外国人の方も多いと思いますが、日本のビジネスマン同士の会話、理解できてますか? きっと「はじめて聞いた!」「学校で習ったことがない」「辞書にも載ってない」という言葉が飛び交っているはず。【学校では教えてくれないビジネス日本語講座】は日本人のビジネスマンたち使う摩訶不思議な日本語を、外国人の皆さんにもわかりやすいようにご紹介していく講座です。
今回、ご紹介する「学校では教えてくれない日本語」は「懇意(koni)こんい」です。
日本の職場で、または日常生活の中で「懇意」という言葉、聞いたことはありますか?
早速、どんなシーンで使われるのかをみていきましょう。
<シーン1>
上司が取引先訪問で
「こちらの件に関しましては、弊社が懇意にしている海外パトナーに相談の上、対応させていただきます。」と言っていた。
<シーン2>
一部のサービスを提供できなくなった競合企業のホームページに
「ご懇意にしていただいておりますお客様には大変なご迷惑をおかけいたしますことを心よりお詫び申し上げます。」
と書いてあった。
<シーン3>
インターネットの相談サイトに
「いつも懇意にしていただいている取引先の社長Xさんから、当社の製品の値引きをお願いされました。少しでも恩を売っておいた方がいいでしょうか?」という相談内容が書かれていた。
では、「懇意」とは、どんな意味なのでしょうか。
『デジタル大辞泉』(小学館)によれば、「懇意」には以下通りの意味があります。
・親しく交際していること。仲よくつきあうこと。また、そのさま。
・親切な心。
「懇意にしている」や「懇意にしてもらっている」という表現をよく耳にします。「誰かと親しくしている」「誰かに親しくしてもらっている」という意味ですが、ビジネスシーンで使われるこれらの表現には「敬意を持って親しくする」というニュアンスがあります。これらの表現はビジネスシーンにおいては、「懇意にさせていただいております」「懇意にしていただいております」のように、敬語にした形で使われることが多いです。
「懇意にしている」を英語にすると、“to be on familiar/friendly/intimate terms with …“, “to have a close relationship with …“となります。
他の言い方をすると、下記のようになります。
「懇意の」
・親しみ深い
・親しい
・親密な
・近しい
など
「懇意にしている」
・仲良くしている
・親しくしている
・心安い
・長い付き合いの
など
特にありません。
「懇意」ということばの意味と使い方、類語などを
紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
・「懇意」は、【親しく交際していること。仲よくつきあうこと。また、そのさま。】【親切な心】という意味(『デジタル大辞泉』、小学館)
・「懇意にしている」は、ビジネスシーンにおいては「敬意を持って親しくしている」というニュアンスがある
・「懇意にしている」を言い換えると「仲良くしている」「親しくしている」「長い付き合いの」など
・「懇意」を使ってはいけないシーン:特になし
「懇意」が自然に言えると、日本人はビックリ!
ぜひ、意味を知ってマスターしましょう♪
では!
ライター: Marina IVANOVA (日本語教師)
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