【小生(shousei)しょうせい】~学校では教えてくれないビジネス日本語講座~

NINJA事務局より NINJA事務局より

日本企業に晴れて入社し、活躍している外国人の方も多いと思いますが、日本のビジネスマン同士の会話、理解できてますか? きっと「はじめて聞いた!」「学校で習ったことがない」「辞書にも載ってない」という言葉が飛び交っているはず。【学校では教えてくれないビジネス日本語講座】は日本人のビジネスマンたち使う摩訶不思議な日本語を、外国人の皆さんにもわかりやすいようにご紹介していく講座です。

今回、ご紹介する「学校では教えてくれない日本語」は「小生(shousei)しょうせい」です。日本の職場で「小生」という言葉、聞いたり、または見たりしたことはありますか?

早速、どんなシーンで使われるのかをみていきましょう。

 

「小生」が使われるシーンとは?

 

<シーン1>

昔お世話になった年配の知り合いからの手紙に

「お元気ですか。小生は元気にしています」と書いてあった。

 

<シーン2>

上司が

「小生もその打ち合わせに出席する予定です。」と言っていた。

 

<シーン3>

先輩からのメールに、

「小生は本日直帰します。よろしくお願いします。」と書いてあった。

 

では、「小生」とは、どんな意味なのでしょうか。

 

「小生」の意味とは?

 

「小生」とは「一人称の人代名詞。男性が自分をへりくだっていう語。」です。(出典:『デジタル大辞泉』、小学館)

「小生」は、どちらかといえば「高い地位」にいる人が、自分と同等の立場の人に対して、または目下の人に対して「自分」を指すことばとして使うものです。自分より目上の人に対して使ってしまうと、「無礼で生意気」と思われるおそれがあります。

「小生」は主にメールや手紙において使われます。ビジネスシーンでは、同僚や後輩に対するメールの中で一人称の代名詞として使うことができます。ただし、目下の人でも、「小生」を使われて不快に思う人もいるようなので、要注意です。

 

また、上記の通り、「小生」は男性の一人称の一つであるため、女性は使えません。

「小生」を英語にすると、 “I, me“となります。

 

「小生」の類語は?言い換えるとどうなる?

 

他の言い方をすると、下記のようになります。

・不肖

・愚生

・小職

・本職

・下名

など

 

「小生」を使ってはいけない時は?

 

上記の通り、「小生」とは自分が偉いことを前提に、自分と同等の立場の人、または目下の人に対して、自分のことをへりくだっていうときに使う一人称の代名詞です。目上の人に対して使ってしまうと、失礼なので、要注意です。

また、同じ立場・または目下の人でも、使われると不快に思う人もいるようなので、「小生」はビジネスメールにおいては避けましょう。

さらに、「小生」とは男性の一人称のことばであるため、女性は使えません。

 

「小生」のまとめ

 

「小生」ということばの意味と使い方、類語などを

紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

 

・「小生」とは、【一人称の人代名詞。男性が自分をへりくだっていう語。】

        (『デジタル大辞泉』、小学館)

         主にメールや手紙などで使われる。

・「小生」は、自分と同等の立場の人、または目下の人に対して

       「自分」をへりくだっていうことばとして使う。

・「小生」を言い換えると「不肖」「愚生」「小職」「本職」「下名」など

・「小生」は、自分より目上の人に対しては使わない。

       ビジネスメールにおいては避けた方が無難。

       また、男性代名詞なので、女性は使えません。

 

「小生」を理解した上で正しく使えると、日本人はビックリ!

ぜひ、意味を知ってマスターしましょう♪

 

では!

 

ライター: Marina IVANOVA (日本語教師)

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